【歳時記 〜季節の言葉〜】
『歳時記』は俳句の季語を集めた用語集である。季語には日本古来の四季折々の習慣や風習、そして美しい自然が集約されています。歳時記によって日本の心と自然の関わりを確認することができる。
○『仲秋(ちゅうしゅう)』・・・9月(秋)
猛暑といわれた夏の名残り、厳しい残暑が続いている。9月は「秋の三月(みつき)」(8・9・10月)の中の月にあたることから、「仲秋(ちゅうしゅう)」といわれる。時候の挨拶では「秋半ばの候」が用いられる。本格的な秋の訪れは仲秋以降となる。
仲秋や夕日の岡の鱗(うろこ)雲 (村上鬼城)
仲秋や互いにひろき海と陸 (高浜虚子)
○『月(つき)』・・・9月(秋)
四季それぞれの趣をもつ「月」であるが、月の美しさ清らかさは秋がもっとも素晴らしいといわれる。そこで、単に「月」といえば秋の月を指す。古来、「雪月花」といわれるように、春の「花(桜)」、冬の「雪」に対して、秋を代表する季語である。
庵の月主をとへば芋掘りに (蕪村)
藍色の海の上なり須磨の月 (正岡子規)
○『二百十日(にひゃくとうか)』・・・9月(秋)
立秋から数えて二百十日目、9月1日にあたる。この頃は気候の変わり目で、暴風雨となることが多い。さらに10日後の「二百二十日」は南洋方面からの台風の襲来が恐れられる。農家ではこの両日を厄日(やくび)としている。
風少し鳴らして二百十日かな (尾崎紅葉)
荒れもせで二百十日のお百姓 (高浜虚子)
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