造形学部 デザイン学科
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岩田 政巳 准教授

岩田 政巳の写真
岩田 政巳 准教授
絵画

記憶の断片 97AK-GW:exlの写真
The proverb says...

イワタ マサミ
東京芸術大学大学院美術研究科油画技法材料修了。美術研究所、専門学校でデッサンを教え、現在に至る。ものづくりの心を学生とともに探求している。

バイクに車、旅行と多彩な趣味をお持ちの岩田 政巳准教授。表現することへのヒントを模索し、いろんな分野に興味は尽きません。しかし岩田先生の場合は、これらすべてが作品作りにつながっています。目新しいものや作られたものよりも、古さや自然なものを求め続け、そこで自分自身を再確認することで、本当に大切なものは何かを考えるきっかけが見つかるとおっしゃいます。作品にかける思いや、マインドについて伺いました。

最近制作された作品について教えてください。
拾ってきた木をボードに貼って制作した「記憶の断片」という作品があります。見る人が、この作品をきっかけに、それぞれに持っている「思い出」や「記憶」を蘇らせてもらえるようなイメージを形にしてみました。絵や作品を見て、よく何を表現しているかと聞かれます。作り手は好き勝手に作っているように思われがちですが、私は見る人に伝えたいこと、感じてもらいたいところを狙って作品作りをしているつもりです。当然感じ方、受け方は見る人にまかせる部分も大きいのですが、あくまでプラスのイメージを伝えたいと思います。たとえば懐かしさとか温かさとか、ポジティブなイメージを選んで作っていますね。人は過去を思い出しては懐かしんだり、振り返ったりします。自分も記憶力がいいのかいろんなことをよく覚えていて、思い出したり懐かしんだりしますが、それは大切な感覚の一つだと思っています。思い出して懐かしむことは、かっこいいとか目新しいことよりももっと大切なことだと思いますね。そのあたりが私の根本的なテーマだと思っています。

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先生にとって作品作りの魅力とは何ですか。
のめり込めるとか、時間をかけて面白いと思える部分でしょうか。私は体力が続く限り集中していられます。作品作りを通して、学生といっしょにものづくりの心を探究しています。ものづくりの心とは、作ることが楽しいという心です。「作る」というのはあくまで何を作ろうかと考えることと、作る過程の両方を意味します。考えるというのは、この材料をどう加工しよう、そのためにはどういう道具でどういう順番で加工していこうと行ったプロセスを考えること。これを見せるとどう思われるだろう。どう感動させようかなどと想像しながら工夫するのも楽しいことです。基本は楽しむこと。学生に対してもものづくりの心を理解させ、育てたいですね。
授業では、どんなご指導をしていらっしゃるのですか。
授業では、1年生には主に描写課題を中心に色と形の指導をしています。たった1年間でも意欲的な学生なら、かなり伸びますよ。1年生では、人にどう伝わっているかを客観的に見ることができないため、ある意味わがままな表現になりやすい。つまり伝わる言葉になっていないということです。だから色と形の言葉を学んで意図が伝わるような表現力を学ぶ必要があるのです。絵とか作品、家具や車もそうですが、簡単に言えばどんな色でどんな形をしているかということから、この色ならこんな感じが伝わって、この形ならこんな感じが伝わるというように、まず色や形を正確に読むことができないと、人に伝わりません。基本中の基本です。基本を学ばないと、いくら感性が優れていても人の心を動かす作品は作れませんから。
他の科目と違って難しい面がありそうですね。
学生には、必ずできるようになるからあきらめるなと伝えています。最近の学生は、少しかじってできないと自分に向いていないといってあきらめる学生が多い。どんな分野でも少しは努力をしないと前に進まないと思うのですが。我々はその努力の仕方を教えることが使命です。あくまで歩くのは学生自身ですから、歩きやすいように手を取ってやるしかできません。向いていないとか、できないというのは、学生自身が勝手に思っていることで、才能というのは本来誰にもあると思っています。誰もが絵心みたいなものを持っている。それを人に伝える形にするのが難しいのです。ですから、人に伝える前にあきらめてしまっては何にもなりません。できないという学生にも努力をすれば人に伝える作品を作ることは可能であることを、自覚させ根気強くがんばらせるよう指導しています。まずは、学生に自信を持ってもらうために、なるべくいいところを見つけて褒めるようにしています。
学生へのメッセージをお願いします。
「たたけ、されば開かれん」と言いたい。自分から何か行動を起こさないと、待っているだけでは、誰しも同じ条件しか与えられません。一歩前に踏み出せば、それだけ得られるものの可能性は必ず出てきますから。我々も授業やそれ以外の場面などで、そういうきっかけになる場とか、チャンスは与えようとはしますが、それを待っているだけではダメなんです。自分から何かをやろうとする積極的なマインドで進んで欲しいですね。そう、運は自分からつかみにいくものです。

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