愛知産業大学 愛知産業大学
トップへ 大学案内 法人・姉妹校 アクセス サイトマップ
大学院ニュースアーカイブ
大学NEWS総合一覧
デザイン学科NEWSアーカイブ
建築学科NEWSアーカイブ
経営学部NEWSアーカイブ
大学院NEWSアーカイブ

大学院造形学研究科建築学専攻において、
初めての修士研究審査会を開催。
2007.05.11更新



 2月24日、平成17年4月に開学した大学院造形学研究科建築学専攻の初めての修士研究審査会が行われ、所定の単位を修得した9名の院生が、2年間の研究成果を修士論文または修士設計としてプレゼンテーションした。院生はそれぞれの研究領域において極めて重要だが困難なテーマに意欲的に取り組み、先行研究を踏まえつつ、さまざまな角度からの精力的な分析・調査に基づいて得た知見や提案を、10分間の持ち時間の中で発表した。続く10分間の質疑では、審査員である大学院担当教員からの鋭く、厳しい指摘や疑問に精一杯答えたり、優れた成果への評価・賞賛に今後の研究の展望や方向性を述べたりしていた。
審査会を総括して、造形学研究科長の小川英明教授は、本大学院にとって第1期生となる院生それぞれが、後に続く後輩たちに素晴らしい先例となる、手応えある研究成果を発表したと評価。高度な実践的職業人として社会に活躍の場を求めた院生も、博士課程に進学する院生も、ぜひともこの研究成果を今後の仕事・研究に大いに活かしていって欲しいと結んだ。
9名の院生の修士研究は、発表成果および質疑応答を含めた審査員の評価結果をふまえ、研究科委員会で修士の学位にふさわしい内容であったと判定された。



内藤 昌教授 最終講義───
日本の建築史を理解することが、未来の建築発展への礎となる。
2007.05.09更新




 平成5年より12年間にわたって、本学学長を務められ、多大な業績をのこされた内藤昌教授が、平成18年度末をもって退職されることとなり、去る1月11日に、内藤教授の偉業を讃え、送別の意を込めて最終講義が行われた。「日本建築史学の未来」と題して行われた最終講義には、建築学科の在学生・卒業生をはじめ、本学教授陣のほか、他大学の教授や建築業界の関係者など多くの参加者が詰めかけた。
 内藤教授は、昭和20年代末から30年代の機能主義全盛の頃、歴史研究が軽視されていた時に、師である谷口吉郎先生、清家清先生に指導を受け、日本の建築のセオリーがどう未来につながるか、21世紀の日本の未来像をどう考えるかについて学んだと振り返る。谷口教授に指導されて作成した編年模式を使いながら日本建築の様式の変遷を概説。古代に生まれた日本様という様式にはじまり、中世になると上代様、次に和様が生まれ、さらに唐様という中国の様式も導入された。近世になると単に中国だけでなく西洋のデザインが日本にもたらされ、それが南蛮風唐様として定着。19世紀から20世紀の直前には和風と洋風という発想が生まれ、近代になると地球規模の共生様式を建築学として導入した、と解説された。
 内藤教授はこうした日本の伝統ある建築をあらためて理解し、未来につなげるべきだが、そういう教育が建築学には欠けていると憂慮する。それは明治19年に帝国大学造家学科、いわゆる現在の建築学の原点が誕生したが、あくまで工学に属する建築学が現代の建築教育につながっているためという問題点を指摘し、そのことはすなわち、歴史を含めて今の建築をいかに未来につなげていくかという哲学や環境論がないことに等しく、西洋第一主義の戦後の建築教育の中で、日本の文化を軽視してきたという事実を反省しなければならないと訴える。愛知産業大学では工学部の建築学科ではなく、造形学部の建築学科を日本で初めて創設したことも、このような反省の上に立ってのことであり、本学独自の位置づけに当初は批判もあったが、歴史を重視する建築教育の伝統をもつヨーロッパではあたりまえのこと。すなわち、特に歴史的な文化の空間の建築論が軽視されてきたことが、これからの21世紀の日本の建築学を考える上での課題であり、本大学を含めて今後の建築教育においては、未来の建築を、あくまで過去を理解した上で、その延長上で、地球規模の理解をしなければならないと結ばれた。
 最終講義に続いて、内藤教授に多くの花束が贈られた。その後、コミュニティホールに場所を移し、懇親会が開かれた。本学教授陣のほか、内藤教授が本学就任以前に過ごされた名古屋工業大学・東京工業大学に関わりのある教授や学生なども参加し、思い出話やエピソードなどを披露しながら、内藤教授の退任を惜しむとともに、感謝の意を表した。
 また、1月16日には、経営学部ビジネスマネジメント学科の増田茂樹教授、西郷幸盛教授、兒玉篤尚教授、経営環境学科の篠三知雄教授の4名も今年度末での退職にあたり最終講義を行い、学生、本学教員をはじめ多くの人々に見送られた。



大学院造形学研究科 デザイン学専攻開設記念 記念講演会・シンポジウム
「地域のモノづくりと明日のデザインを語る」
2006.12.12更新






2006年10月14日(土) 産業技術記念館大ホール

第1部 記念講演「活力と魅力ある地域への再生」
講師:須田 寛氏(東海旅客鉄道株式会社相談役)

愛知の魅力を観光する心でデザインし、
人々の交流や活力を生み出す。


 日本観光協会中部支部の初代支部長に就任するなど、産業観光への造詣が深い須田氏は、愛知県は地域の魅力が豊富にあるにもかかわらず、地元の人が理解していないと指摘する。愛知の魅力は、日本の中心地にあり全国からアクセスしやすいこと。日本の歴史の表舞台であり、歴史的遺産が豊富に残っていること。さらに近代のめざましいモノづくりの歴史は、有数の産業文化遺産を残していると、きめ細かく分析。この地域に潜在している歴史文化を見つめ直し、再発見し、現在の新しい文化と繋いで、デザインすることが必要であると訴えた。須田氏は、観光は地域の優れているものを心を持って示すことと定義し、地域の魅力を発掘し再構築するための手段であると提案。そして文化の再構築は決して押しつけることではなく、観光する人々の手で作り上げるものでもある。つまり、人々がそれぞれに地域文化を作っていくことであり、そのためには地元の人にまず地域を知ってもらい、観光する心で見つめ直して欲しいとメッセージした。地域のことを勉強しながら、心を込めて地域のものを見ることにより、地域の人と観光客との心のコミュニケーションが生まれる。それが文化の原点であり、その様な人々の心を形に表すことがデザインである。人によってデザインは異なるがその最大公約数が、100年以上先の名古屋に生き続けると結んだ。人が真に求めるもの、それは美しさや便利さだけでは満たされない奥深いものである。須田氏が提唱する「心のデザイン」こそ今の現代人に最も必要であるのかも知れない。


第2部 シンポジウム「地域と連携したデザイン振興とモノづくりのあり方を探る」
パネリスト  須田 寛氏(東海旅客鉄道株式会社 相談役)
長谷川 勝彦氏(長谷川刃物株式会社 代表取締役社長)
内田 邦博氏(株式会社国際デザインセンター 専務取締役)
佐藤 延男(愛知産業大学大学院教授)
司会 竹原 裕(愛知産業大学大学院教授)

デザインの役割と可能性を追求し、商品開発に活かす。
 関市で刃物メーカーを営む長谷川氏は、かつて盛んだった刃物産業が近年の大量生産型への移行や中国からの輸入、100円ショップの出現により苦慮を強いられ、差別化を図るためにユニバーサルデザインを切り口にしたハサミを提案。高齢者や身障者のみならず健常者にもやさしいと評価され、さらにアメリカでも人気を博し、大量オーダーにつながった。デザインは企業を左右する大きな役割を果たすものであるという長谷川氏は、常に新しいもの、世の中にないものを探り、消費者の声を大切にしながら、2007年にスタートするキッズデザインも含めてデザインの可能性を探っていくべきと示唆した。デザインを学ぶ学生に対し、モノづくりに興味を持ってもらい、感性を活かした売れる商品開発を心掛けてもらいたいと要望した。

諸問題を先取りしたデザインの必要性とデザインの啓蒙、デザイン力の向上を求む。
 国際デザインセンター開館以降10年間、一貫してデザインの啓蒙活動に力を入れてきた内田氏は、近年デザインは総合的かつ包括的なものになり、広くはまちづくり、環境づくりにまで及び、社会生活に欠かせない重要な視点となっている。デザインに対する関心の高まりとともにデザインのあり方も変化しているが、モノづくりはデザインを通じて心の表現をすること。作る、使うだけではなくそのものの存在の意味までを考えるべき。消費社会が進み消費寿命が短くなり環境破壊が叫ばれる中で、デザインの段階からエネルギー、環境、高齢化などの諸問題を先取りする必要性を訴える。海外でも教鞭を執る内田氏は、アジアと日本の学生の意欲の差を指摘し危機感を募らせる。学生に対してコミュニケーション能力を身につけた上で、海外との交流を深め、デザイン力の向上を望みたいと述べられた。

個性や地域性を活かした調和のとれたデザインが、人の心に語りかけ、社会をリードする。
 バランスのとれたデザインというのは、間や空間がうまく取り込まれていて、人の心を惹きつけるという須田氏。完成されたデザインの中に、間や空間、無の部分があることにより、人は安心感を覚える。なぜなら人間もまた完璧ではないから。見る人によって間や空間がデザインされ完結することで、人の心にゆとりが生まれる。デザインは人に語りかけるものであり、そうしたあり方をモノづくりにも望みたいと発言された。また、総合的な産業博物館の構想についても触れ、この地域の豊富な産業資産をデザインというソフト面の展示も含めてインデックス展示できる施設の要望を提案していると話した。最後に、シンポジウムの締めくくりとして須田氏は、調和のとれたトータルデザインの中でいかに個性や地域性を出していくかが重要。そこに真のデザインがあり人間の心が実を結ぶポイントがある。このような視点に立ったデザインこそが、人々の心をリードできると結ばれた。

官・民とのコラボレーションによるプロジェクト方式で、個々の問題発見能力を養う。
 本学デザイン学部で教鞭を執り、大学院デザイン専攻設置準備にもあたっている佐藤教授は、このシンポジウムの中でデザイン専攻開設に至る経緯と本学大学院デザイン専攻がめざすものについて話した。以前からデザイン分野に大学院が必要かどうかを協議してきた中で、最近のデザイン学部ではコンピュータの進化や環境問題などさまざまな課題が増え、知識技術を学び作品を作り、問題解決することまでが限界。なぜそれが必要であるかといった問題発見力を養うことができない。そこで、大学院では問題発見能力を養うための実践的研究を行うことを計画。シンポジウムで討議されたような地域社会に潜む問題を発見し、デザイン的発想で再構築し実現化する。そこで一般企業や地域の人、行政とのコラボレーションを図り、院生が中心となってプロジェクトを推進していく中で、院生のプロデュース能力、コミュニケーション能力の習得を高めることを目指したいとデザイン学専攻の目的や特色をアピールした。



日本建築学会賞(業績)受賞記念講演会
“人と縁をはぐくむ住まいまちそだて活動”
2006.09.05更新


講師:延藤 安弘 氏
(愛知産業大学大学院教授・NPO法人まちの縁側育み隊代表理事)
平成18年8月5日(土) 名古屋都市センター

 1960年代、日本が高度成長期を迎え、高層ビルをはじめ次の時代を予感させる様々な建造物が都市に林立しはじめたその時、学生だった延藤教授が選んだ卒論のテーマは「日本の都市住宅のこれから」。住民参加でやるべし、というその結論は、当時の社会を背景に学友が派手な論理を展開している中では異色のものだった。40年以上の時を経ても変わらない延藤教授の思想、実践がこのたび日本建築学会賞(業績)として評価された。まさに、時代が見つめている方向と教授の視線が一致しはじめたのだ。
 延藤教授を一言で紹介すると、日本におけるコーポラティブ住宅や住民参加型のまちづくり研究・実践の先導者。自身が関わった実践例をスライドと名調子で紹介する「幻燈会」が各地で好評を博し、またの名を「まち育ての語り部」ともいう。一人ひとりの住民がそれぞれの価値観や利害を超えて合意を形成することで、初めて実現できる住民参加のまちづくり。延藤教授は、その過程において発生する問題の解決、さらに合意形成までのプロセスを楽しく、生き生きとした住民主体の場に変えいくことに特長がある。いわば、対立を対話に変え、一体感を生み出しながら住まいやまちをつくり、守ろうとする責任意識を高めていくのである。この日紹介された名古屋市内の古い歯科医院跡の家屋を「まちの縁側」と称して様々な人々が集い、発信する場としたケース、戦前に建てられ老朽化した長屋が並ぶ神戸市長田区真野地区において、40年間にわたって継続している住みよいまちづくりのケース、また、京都市に建設されたコーポラティブ住宅が20年を経て、これからのあり方も住民どうしで話し合い、動き出しているケース、いずれもが延藤教授ならではの実践例。時には学生と、時には仲間と現場に飛び込み、徹底的に語り合いながら出した答えがそれぞれから見えるのである。
 延藤教授は、住民参加のまちづくりで大切なこととして、5つのテーマをあげた。第1に危機感と夢の共有化。今何が課題で、どうすれば理想に近づくのか。まず問題意識を持ち、討論の原点を明らかにする。第2に地縁と志縁の結びあわせを大切にする。その土地で、志を同じくすることで一体感を生むのだ。第3に想像力の翼を広げる。想像することは考えること。みんなで自由に、とことん考えて答えを見つけ出す想いの力。第4は瞬発力と持続力。まちづくりは時として何十年という時間が必要なのである。最後にトラブルをエネルギーにする。いわゆるピンチをチャンスに転換するポジティブシンキング。問題が起きたら徹底的に話し合い、ともに解決策を見つけ出す。こうして並べると、すべては人が主役になって行わなければならない。つまるところ、住まいやまち育てに必要なことは、そこに暮らす一人ひとりがいっしょに育っていくこと。延藤教授の意図するところが、この日の記念講演会から感じ取ることができた。



延藤安弘教授、日本建築学会賞(業績)を受賞 2006.08.04更新
 本大学院造形学研究科建築学専攻都市環境学領域担当の延藤安弘教授が(社)日本建築学会より平成18年度日本建築学会賞(業績)を受賞されました。わが国において最も古い歴史と伝統をもった学会のひとつである日本建築学会の権威ある学会賞を受賞されたことは、本学としても極めて名誉なことです。
 受賞された業績は、「人と縁をはぐくむ住まいまち育て活動」です。価値観の異なる一人ひとりの住民が、それぞれの思いを生かしながら合意形成していくために、制度の壁や資金の壁を乗り越えてその思いを実現していくプロセスを、楽しい、一人ひとりの人が尊重されるいきいきとした住民主体の場面に変え、その結果として、魅力的な、時間とともに生成していく住まいやまちの姿を、延藤先生は各地で実現されてこられました。京都洛西のユーコートをはじめとするコーポラティブ住宅づくり、神戸市真野地区をはじめとするまちづくりを支援する活動、今日まで全国各地でのまちづくりの実践とともに、その実践のプロセス、効果や課題等を多くの著書、論文にまとめ、発表される研究活動も進めておられます。
 本大学院では延藤先生の学会賞受賞を記念する講演会を、8月5日(土)に名古屋都市センターで開催し、この業績を広く一般市民の方々とも共有したいと考えております。
 笑顔を絶やさない独特の魅力的な語り口と風貌で多くの人を瞬く間に引き込んでしまう延藤先生の業績が今後ますます市民のまちづくりに拡がっていくことが期待されます。
●社団法人日本建築学会



本学大学院造形学研究科の秋学期講義を、
一般社会人も受講可能な公開講義としてスタート。
2005.11.26更新


 平成17年4月に設置された本学大学院造形学研究科建築学専攻では、秋学期講義を一般社会人も受講可能な公開講義としてスタートした。10月1日(土)から平成18年1月28日(土)の秋学期中、毎週土曜日に開かれる「都市環境学特論」と「構造計画学特論」が公開講義で、聴講は無料、事前申込も不要。大学院生の通常の授業にそのまま社会人が参加するという形で実施しており、各担当教員の講義だけでなく、時にはゲストスピーカーを招いてテーマに即した講義やディスカッションを行っている。
 造形学研究科長である小川英明教授は、「地域に開かれた大学」ということが叫ばれて久しく、本学でもコミュニティーサテライトオフィス開講講座や連続建築講演会など、一般の社会人に向けての講義などは数々行われているが、普通の授業をそのままの形で公開している大学や大学院はまだ極めて珍しく、先端的な取り組みだと話す。大学院のこれからのあるべき姿として、産官学の連携のみならず、大学が広く社会や市民の方々と相互交流することが必要不可欠であると考え、院生の研究成果や授業そのものを公開することで、社会との相互コミュニケーションを図ろうという試みだ。公開講義に参加された社会人の方々から寄せられる社会の具体的なニーズをつかみ、それを大学院での研究教育に反映していくというのが公開講義の目的でもある。今のところ、社会人の聴講生は平均して15名ほどが参加されている。社会人、院生、教員、それにゲストスピーカーも加わり、大学院という固定的な枠を越えた、さまざまな角度でのディスカッションが可能となるはずである。特に社会造形の分野では、社会の中で発言し、社会の声を聞くことで社会のニーズを的確にとらえ、それに応えていくことが必要である。建築・都市造形というと得てしてアーティストな部分を前に出しがち。そうではなく、ディスカッションを通じてもっと職業倫理を植え付けたいというねらいもある。
 オープンな大学院をめざしてまだ一歩を踏み出したばかりという小川教授。大学はともかく大学院となると専門性が高いこともあり、まだまだ敷居が高い。しかし一方では、中高年を中心に学びたいニーズも高まっているので、それに応えられるようなことを考えていくのが今後の課題と話した。




©2008 AICHI SANGYO UNIVERSITY. All rights reserved. 受験生の方へ 保護者の方へ 企業の方へ 在学生の方へ 卒業生の方へ